離婚協議書を作り終えたら、次はそれを公正証書にしていきます!
なぜ離婚公正証書にしておく必要があるのか?
離婚協議書には離婚契約としての効力があります。
それならば、離婚協議書をしっかりと作っておけば、それなりにお金も時間も掛かる公正証書をわざわざ作ることもないのでは?
それでも離婚公正証書を作った方がよいのは何故なのでしょうか?
離婚協議書は私署証書(=作成者の署名、署名押印又は記名押印のある私文書のこと)なので、公正証書のような執行証書としての機能は備えていない、すなわち離婚協議書に書いてある内容についての強制執行をする効力はないということです。
そのため離婚協議書しかない場合では、離婚協議書に定めた慰謝料や養育費などの未払金の回収をするには裁判を起こして勝訴判決を得る必要が出てくるわけです。
考えてもみてください、折角新たな気持ちで歩み始めたところで滞る支払い、裁判を起こすことに掛ける出費、労力、そして心労…。
このようなことがないように公正証書を作成しておくのです。
離婚公正証書を作成しておくメリット
うちの場合は、というところもありますが、離婚公正証書を作成したことによるメリットは計り知れません。
私が感じた離婚公正証書を作成しておくメリットは以下の6点です。
①債務者(元夫)が、公正証書を作成してあるしきちんと養育費を払っておこう…という考えになり易いだろうこと
②万一未払いが生じたときに財産の差し押さえなどの強制執行をすることができること
③万一の未払いがあっても公正証書があることで回収にそこまでの苦労はないとわかっている安心感から心の安定を得られること
④「お父さん、きちんと養育費を払ってくれてるよ」と子どもに伝えられる率が上がること
⑤離婚公正証書がある意味、別れた夫婦にとっての「離婚した二人の子どもを健全に育て上げるための契約書」のような役割を果たすことで、子どものためのビジネスライクな付き合いに終始することができ、離婚した頃よりも良好な関係性を保てる
⑥両親が公正証書を介したことである程度良好な関係でいられることが子どもの心の安定にもつながる
離婚公正証書作成の流れ(きほん)
1)離婚協議書を作成
離婚協議書の作成に関して詳しくは site:How To 離婚協議書の作成 をご覧ください。
2)公証役場(公証センター)に電話
公証センターに電話、離婚公正証書の作成をしたい旨を伝え、来所予約をします。
予約は混雑具合にもよりますが、2〜3週間程度先に取れることが多いようです。
あらかじめ相手にも都合の良い日程や時間帯などを聞いておくとスムーズです。
どこの公証役場にお願いすればいい?
離婚契約の公正証書は日本全国どこの公証役場で作成してもよいです。
ですので利用者の利便性で作成をお願いする公正役場を選ぶことができますが、一般的には、強制執行を想定して、債権者の側に近い公証役場が選ばれることが多いようです。
3)公証センターに来所
2人で作成・合意した離婚協議書を携え、公証センターに来所します。
この一度目の来所は2人ででも、1人ででもどちらでも大丈夫です。
内容や項目に抜けなく作られた離婚協議書ならば、それを元に公正証書にする際には加えたほうがいい文言などの提案があります。
雛形にあったので入れたくないなぁと思いつつ入れてあった、「住所、居住等の連絡先を変更したときは、直ちに相手方に対し通知する」に関しては、できれば入れたくない旨を相談してみたら、「万一支払いが滞ったときにどこ引っ越しちゃったかわからなくなっていると困るからこれは入れておいたほうがいい」と諭され、入れておくことにしました。
「約1ヶ月で下書きが出来上がるので、その頃連絡しますね。」と担当の方に言われ、公証センターを後にしました。
4)公証センターから連絡
約1ヶ月後、担当の方から下書きが出来た旨の連絡がきます。
「公正証書の下書きが完成しました。コピーを送付しますのでお二人に確認していただき、OKだったら本書きにしますので、確認が済んだら連絡いただけますか。」とのことでした。
郵送で送付かメールに添付か、どちらかご希望はありますか?とのことで、私は郵送による送付を希望しました📮どちらでもよいと思います。
「確認の連絡をいただいたら、その次はお二人で来所していただきます。お二人での来所は大体1ヶ月後くらいになります。予定を調整しておいてください。」とのことでした。
5)公正証書下書きの内容を2人ともが確認、次回の来所予約を取る
数日後、郵送されてきた公正証書の下書きのコピーの内容を2人ともが確認し、納得できた旨を担当の方に電話して伝え、2人で来所可能な日時での次回の予約を取りました。
6)公証センターを2人で来所、いよいよ公正証書をゲット😆
来所時に持参するものは、それぞれの免許証(身分証明証として)と実印です。
公正証書ゲットまでの流れ@公証センター
公証人が作成の公正証書原本を読み上げる(凄い早口だった😲)
ふんふんと聞く
↓
納得にてそれぞれが署名、実印を押印
所定の公証人手数料を支払う(手数料は画像の通り)
↓
離婚公正証書原本が完成✨
それぞれ一部ずつの原本のコピーを渡される
これにて公正証書の作成が終了。
まとめ
これで公正証書を作成し終わりました。
(実は離婚公正証書作成の流れ(きほん)と書いてあるように、今回のものは基本的な流れです。
私たちの場合、実際のところは新型コロナ感染拡大やそれにまつわる緊急事態宣言により後半、例外的な動きになったところがあります。こちらはsite:離婚公正証書作成の流れ(夫が公正証書受取に同席できない場合)にて詳細をご確認ください。
あとは離婚前にやるべき各種名義変更関係などの手続きを終えたら、離婚届を出して大丈夫です。
離婚届を出すときに一緒にできる手続きは色々とありますので、是非とも、site:無駄なし!漏れなし!協議離婚(公正証書あり)の手順 を読み、予習をされてから臨むことで一気に進めてみて下さいね。
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