How to 離婚協議書の作成(真似して作れば出来ちゃうよ😉)

songirijoto.com,typing 離婚
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協議離婚と決まったら、公正証書を!と思いがちですが、その前に1つ、やるべき重要なことがあります。離婚協議書の作成です。

離婚公正証書は、2人で作成済みの離婚協議書があって初めて作れるものだからです。

というわけで今回は、どのように離婚協議書を作成していけばよいか、ご説明していきたいと思います。

離婚協議書サンプルをもとに書いていけば簡単😉

もちろん、離婚協議書なんて書いたことないし、どう書くの???となるかと思います。

とりあえず「離婚協議書 雛形」「離婚協議書 サンプル」などで調べると書き方の例が載ったサイトがヒットしますので、それに則って書いていくといいです。

離婚までの時短に役立った3つの工夫⏰

なるべく早く離婚にこぎつけるために、やってみて功を奏した離婚協議書を作成していく上での3つの工夫が以下です。

離婚協議書に盛り込む内容についてざっくりと話し合っておく

離婚協議書を盛り込む大まかな内容は以下です。

①離婚することの合意、手続について

②親権者・監護者をどうするか

③養育費について、大体どのくらいにするか

④慰謝料について

⑤財産分与について

⑥扶養的財産分与について

⑦年金分割、生命保険、学資保険、居住家屋など、その他のお金に関することについて

⑧面会について

この辺のことを「私はこんなふうに思うけど、あなたはどう?」のように課題として振っておいて、予め考えて貰っておくようにすれば、その程度の如何によらず、時間短縮にはなり得ます。

まとめて考えるのが苦手な相手には、「この辺どう考える?」と聞いてみて即回答を貰えたもの以外の3つくらいまでを上限として振っておくようにすると、その後、スムーズに回答を得られることが出来ましたよ。

一字一句、相手に確認しつつタイピングしていく。。

サンプルをもとに作成していく際、電話口で一字一句を相手に確認を取りながら私が打ち込んでいきました。

そうでもしないと後から、「それは同意してない」とか「ここは違う方がいいな」とか「そんな話し合いしたっけ」などと言い出す可能性が高かったためです。

これは協議離婚ということで合意するまでの二転三転に辟易させられた経験から学んだこと

というわけでそこは徹底対策。

「二人で一字一句決めていったからもうこれでいこうね。」(注:内心はこんな穏やかではありません。)これは功を奏し、文句を言ってくることはありませんでしたね。

行き詰まったら…続きは次の日以降に持ち越し⭐️

さて、上から順に雛形に沿って書き進めていくと、

親権者及び監護権者をどうするか?養育費はどんな感じに?特別の費用はどの程度の記載にするか?扶養的財産分与はどうするか?面会についてはどんな感じにする?

など、タイプする手が止まるポイントに遭遇します。

そのような場合、2人で数分話して決まらなければ、「じゃあ今日はここまで。○○と△△はまたお互い考えておいて電話で。」とその日の作業は終了、お互いが冷静に考えられる時間を持ち、次の日もしくは数日後などでまた進めるようにするとスムーズな感はありました。

離婚協議書の実際(真似して作れば出来ちゃうよ😉)

私たちは、「離婚協議書・離婚公正証書作成相談室」で紹介されていた離婚協議書のサンプルを参考に、離婚協議書を作成していきました。

ほぼ写しで下に載せますが、そのうち私たちが変えたところや注釈は赤字で記してあります。青字は離婚協議書・離婚公正証書作成相談室が加えていた注釈です。

                離 婚 協 議 書

(離婚の合意)

第1条

夫●●●●(以下、「甲」)と妻●●●●(以下、「乙」)は、
協議離婚することに合意し、下記の通り離婚協議書を取り交わした。

(離婚届)

第2条

乙は各自署名捺印した離婚届を平成○○年○○月○○日までに、
○○市役所に提出するものとする。

(親権者及び監護権者)

第3条

甲乙間に生まれた未成年の子である長男▲▲▲▲(平成○○年○月○日生、
以下「丙」)、次男▲▲▲▲(平成○○年○月○日生,以下「丁」)、
及び長女▲▲▲▲(平成○○年○月○日生,以下「戊」)の親権者を乙と定める。

2 乙は丙、丁、及び戊の監護権者となり、それぞれが成年に達するまで、
これを引き取り養育する。

(監護権者を別にする場合はその事について記載します。)

(養育費)

第4条

甲は乙に対し丙の養育費として平成○年○月から平成○年○月まで、
毎月末日限り、金○○万円を、丁の養育費として平成○○年○月から
丁が成年に達する日の属する月まで、毎月末日限り金○万円を、
戊の養育費として平成○○年○月から戊が成年に達する日の属する月まで、
毎月末日限り金○万円の合計金○○万円を乙の指定する口座へ振込送金
の方法により支払う。私たちの場合、合計金額は記載しませんでした。

私たちは、
site:弁護士法人ALG&Associatesの離婚相談弁護士の婚姻費用計算ツール(2019年度新基準版)
にて計算した値を使用しました。お互いの主観や希望を汲む形だとまた
揉めて長引くことが予想されたため、こちらのツールには大変助けられました。

2 振込み手数料は甲の負担とする。

3 甲乙は、上記に定めるほか、丙、丁、及び戊に関し、入学や入院等、
特別な費用を要する場合は、互いに誠実に協議して分担額を定める。

4 上記養育費は、物価の変動その他の事情の変更に応じて甲乙協議
のうえ増減できる。

5 丙、丁の高校入学や在籍により生ずる学費に関しては甲乙協議の上決定する。
こちらは養育費以外の、例えば私立の高校に行くことになった等を考え
加えたものです。まだ先のこと過ぎてわからなかったので甲乙協議の上
決定としたけれど…どうなることやら…
その時までには一人で十分量を稼げるようになっていたいものです。

(養育費は高校卒業まで、成人まで或いは大学・専門学校卒業までと
規定することが多いです。)

(慰謝料)

第5条
なし
(慰謝料の話になったら「俺は悪くない!ビタ一文払わない!」と
面倒な様相の気配だったため…協議離婚と決まるまでにコロコロ変わる
意見に疲弊したのもあり、なるべく協議離婚でオッケーと言っているうちに
離婚を決着したかったのと、子の父親としては彼なりには頑張っていたと
思うので、ここはもういいや、と「なし」にしました。)
▼慰謝料がある場合は以下のように書くようです。

甲は、乙に対し、慰謝料として金○○○万円の支払義務があることを認め、
これを○○回に分割して、平成○○年○月から平成○○年○月まで、
毎月末日限り金○万円を乙の指定する金融機関の預貯金口座に振り込んで支払う。
2 振込み手数料は甲の負担とする。
3 甲について、下記の事由が生じた場合は、乙の通知催告を要さず、甲は、
当然に期限の利益を失い、乙に対して残金を直ちに支払う。
(1) 分割金の支払いを1回でも怠ったとき。
(2) 他の債務につき、強制執行、競売、執行保全処分を受け、或いは
公租公課の滞納処分を受けたとき。
(3) 破産、民事再生手続開始の申立てがあったとき。
(4) 手形交換所の取引停止処分を受けたとき。
(5) 乙の責めに帰することができない事由によって、所在が不明となったとき。
(慰謝料の発生がない場合は「甲と乙の間に、慰謝料の支払いは存在しない
ことを確認する。」と記載して離婚後のトラブルを防止します。)

(特別の費用)

第6条

乙が、病気及び怪我のために丙、丁、及び戊に特別出費したときは、
甲は乙の請求により、その費用を直ちに支払うものとする。

(特別の費用の約束をしておかないと後に思いがけない事に遭遇することも
あります。もっとも、個別のケースではさらに具体的な取り決めが必要です。)

(財産分与)

第7条
なし
(よく考えると財産と呼べるものが無くて失笑でした。稼ぎは全部使っちゃって
いたし、家も店も全部賃貸…。まああったのかもしれないけれど、面倒だし
「なし」としました。)
▼財産分与がある場合は以下のように書くようです。

甲は乙に対し、財産分与として金○○万円を平成○○年○月○日までに
乙の指定する口座へ振込送金の方法により支払う。
2 振込み手数料は甲の負担とする。
(残ローンがある不動産を財産分与する場合は、協議書をより綿密に
作成する事が求められます。)

(住宅オーバーローン)

第8条 
なし
(賃貸にて「なし」でした)
▼物件を持っている場合には以下のように書くようです。

甲は、住宅オーバーローンの負債を引き取り乙への負債分与はしないこととする。
(○○銀行○○支店扱 住宅ローン:照会番号○○○○)

(生命保険)

第9条
なし
(生命保険未加入にて「なし」でした)
▼生命保険に加入している場合は以下のように書くようです。

甲は現在契約している下記生命保険の保険金受取人名義を丙に変更することに
合意し、甲により平成○○年○○月末日までに受取人名義変更の手続きを行う
ものとする。
2 甲は第4条から第7条に定めた債務が存する間において、丙の了承を
得ることなく当該保険金受取人名義を変更しないことを認諾する。
3 甲は、下記保険内容を変更する際は、変更後の保険金受け取り金額が
第4条から第7条に定めた債務の全額を下回らないものとする。
(○○○○保険 証券番号○○○○)

(学資保険)
なし
(学資保険未加入にて「なし」でした)
▼学資保険に加入している場合は以下のように書くようです。

第10条 甲は下記学資保険の契約者及び受取人名義を乙に変更することに
合意し、甲により平成○○年○○月末日までに変更の手続きを行うものとする。
(○○○○保険 証券番号○○○○)

(扶養的財産分与)

第11条 甲は乙に対し、乙の生活が安定するまでの○か月分の生活費として
月金○万円の支払い義務があることを認め、平成○○年○○月から○○月まで、
毎月末日限り金○万円を乙の指定する口座へ振込送金の方法により支払う。

生活立て直すまで、また各種手当を受け取れるまでをしのぐためと考えたら
3ヶ月かな、ということで扶養的財産分与は3ヶ月としましたがこれは失敗、
通常は半年〜3年ほどなようです。
(なぜここをきちんと調べなかったのだろう。やけに物分かりの早かった
相手を訝しく思ったものだったが…もしかしてラッキーって思われてた?
ん〜もういいわ…)

額に関しては婚姻費用とほぼ同額とみなされるようなので、
site:弁護士法人ALG&Associatesの離婚相談弁護士の婚姻費用計算ツール(2019年度新基準版)
で得た額としました。

(居住家屋)

第12条
なし
(賃貸なので「なし」でした)

甲と乙が所有する下記記載の物件につき、離婚後は乙が居住するものとする。
2 乙の居住に当り、残住宅ローンについては甲が○万円、乙が○万円を
それぞれ毎月負担する。
3 本物件にかかる租税公課その他の一切の費用は乙が負担する。
不動産の表示
登記事項証明書の通りに記載
(離婚後も一方が住む場合は、住宅ローンの負担や固定資産税などの負担を
決めておきます。名義変更する場合は登記を行う期限と登記費用の負担に
ついて記載します。)

(年金分割)

第13条
なし
(会社員ではないため年金は個々で入っていることから「なし」としました。)

甲(第1号改定者)及び乙(第2号改定者)は厚生労働大臣に対し、厚生年金分割
の対象期間に係る被保険者期間の標準報酬の改定又は決定の請求をすること及び
請求すべき按分割合を0.5とする旨合意し、乙は、離婚届提出後2箇月以内に
厚生労働大臣に対し、合意内容を記載した公正証書の謄本を提出して当該請求を
行うこととする。
甲(昭和○○年○月○日生)(基礎年金番号 ○○-○○○○○)
乙(昭和○○年○月○日生)(基礎年金番号 ○○-○○○○○)

(面接交渉権)

第14条

甲の丙、丁、及び戊に対する面接交渉については、以下の内容とする。
1 面接は月に○回、○時間以内とし場所は甲乙協議の上決定する。
2 乙は、甲が丙、丁、及び戊と○ヶ月に1回、宿泊を伴う面接交渉をすることを
認める。
3 面接時は事前に甲は乙に連絡するものとする。
(面接交渉権を認めないと定めても無効です。面接交渉権は、子どもの意思も
優先して考慮されます。)

あまり細かく決めても息が詰まりそうにも思ったので、うちは「甲の丙、丁に
対する面接交渉については、以下の内容とする。面接時は事前に甲は乙に連絡
するものとする。」の文言にしました。

(通知)

第15条

甲及び乙は、住所、居所、連絡先を変更したときは、遅滞なく書面により
相手方にこれを通知するものとする。

これはあまり入れたくなかったのですが、入れるものなのかなぁと入れて
おきました。子どもが二十歳になるまでの我慢…。

(裁判管轄)

第16条

本契約から発生する一切の紛争の第一審の管轄裁判所を乙の住所地を
管轄する裁判所をもって合意管轄とする。

(裁判管轄を決めることにより相手の住所地まで出向く必要がなくなります。)

(清算条項)

第18条

甲と乙は、上記の各条項の外、名義の如何を問わず金銭その他の請求を
相互にしないこと、及び甲乙以外の者が本件合意内容には一切干渉しない
ことを相互に確認した。

(清算条項を入れることにより、離婚成立後、慰謝料、財産分与を含め
一切の財産的な請求が出来なくなります。)

(公正証書)

第19条

甲及び乙は、本合意につき、強制執行認諾約款付公正証書を作成することを
承諾した。

(執行文言付公正証書があると、裁判をせずに、公正証書自体を債務名義として、
強制執行ができます。)

上記のとおり合意したので、本書二通作成し、甲乙各自署名押印の上、
各自一通ずつ保有する。

令和○○年○月○日
(甲) 住所
氏名 (印)
(乙) 住所
氏名 (印)

(離婚後妻が苗字を旧姓に戻す場合でも、婚姻中に離婚協議書を作成する場合は、
婚姻中の苗字で記載します。離婚協議書が2枚以上になる時は割印が必要です。)

引用元:離婚協議書・離婚公正証書作成相談室

まとめ&次回は…

はい、これで離婚協議書が出来上がりました!雛形に感謝!

そして次回は…お待ちかね、「公正証書作成の流れ」について書きますね。

それではまた!

なお、無駄なく漏れなく協議離婚(公正証書あり)を進めていく手順の時系列まとめは、site:無駄なし!漏れなし!協議離婚(公正証書あり)の手順 にありますので、必要な方はそちらをご覧ください。

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